平成20年度【今年の一枚】に選出後、交換取引となる・・

高峰秀子
女なるが故に蝕まれゆく肉体。
引揚げの身に愛情の故郷はどこにもなかった。
それだけにたった一人の男の体臭から離れられなくなっていた彼女の命は、はかなくも哀れ。
それは流れゆく浮雲にも似た放浪流転の女だ。
  幸田ゆき子に扮す

森 雅之
遙々と異国に来た寂しさのなかにふと知った女。
再会は彼の不安定な心では迎えきれなかった。
懊悩!焦燥!たった一人の女も愛しきれない孤独のなかに、道義を忘却した本能が巣喰っている。
そして彼は何処へ行くのだ。
  富岡兼吾に扮す

岡田茉莉子
すれ違いにふと知った男の情け。
それは浮草のような彼女の心を迷わせた邪恋の奔流だろうか。
どうせ世の中は、なるようにしかならないというあきらめのなかにも、死を覚悟した女の愛情は儚なくも燃えて行くのだ!
  おせいに扮す